足場作業をしている姿をよく目にする方も多いのではないでしょうか。
この足場工事は、単に単管と呼ばれるパイプをつなげて設置するのではなく、種類によって様々なものがあります。
足場工事で選択する足場によって組み立て方を誤ると安全性が大きく損なわれることも少なくありません。
また、解体方法もきちんと行われる必要があります。
今回は、足場工事で用いられる足場の種類を簡単に解説し、住宅で利用される頻度が高く、目にする機会も多いくさび式足場を中心に説明していきます。
足場には様々な種類がある!代表的な5種類を紹介
足場には、様々な種類があります。
主なものだけでも次の5つが挙げられます。
1・枠組み足場
2・単管足場
3・吊り足場
4・移動式足場(ローリングタワー)
5・くさび式足場
これらについて解説しましょう。
代表的な足場の種類を解説
枠組み足場は、鋼管を溶接した枠をメインに部材を組み合わせて組んでいく足場で、マンションなど様々な現場で用いられる足場です。
解体や組み立てが簡単なので、スピーディーに組立解体が可能な点も魅力なことから、くさび式足場と同じくらいよく目にする足場といえるでしょう。
ビティスキャホード社製が多かったことから、ビティ足場の別名もあります。
単管足場は、直径48.6mmの鋼管を組んでいく足場で、古くからある足場の種類です。
丸太を使って組み上げていた時代もあり、ボルトで固定して組み上げていくこともありました。
組立や解体に手間がかかるデメリットはあるものの、自由度の高い足場が組めるため、狭小な場所での工事でも活躍する足場として、現代でも利用されています。
作りがシンプルなので、ホームセンターでもアマチュアが入手して組める足場でもあります。
吊り足場は、上から吊り下げる足場で、橋梁やプラント工事などで目にするタイプです。
足場を上から吊り下げることで、下から組み上げるのが難しい足場を設置することも可能になります。
ただし、これまで紹介してきた足場の中でもっとも設置解体に技術が要求される足場なので、高さに関わらず「足場の組立て等作業主任者」が作業に携わる必要がある、足場の種類です。
移動式足場(ローリングタワー)は、工場など特殊な場所で目にする移動式足場です。
下部に車輪(キャスター)がついており、移動して効率よく施工できます。
足場に乗りやすいため、作業員がとても作業しやすい特徴があり、仕上げの作業で活躍します。
ただし、車輪のブレーキ作業などに注意して利用しなければならないのと、ある程度場所が必要になるので、利用される場所は、ごく一部に限られています。
くさび式足場については次の項目に分けて解説します。
くさび式足場とは?
くさび式足場とは、くさび緊結式足場あるいはビケ足場と呼ばれる足場です。
単管同士をくさびと呼ばれる金具で固定していくのが特徴です。
ハンマーが一本あれば、金具を固定したり、解体したりが容易にできます。
解体や組み立てが足場の種類の中でも簡単で、形状も複雑にできることから住宅の足場として、よく用いられるタイプです。
足場を組んでいる作業中に、ハンマーの小気味の良い音が聞こえてきますが、多くはくさび式足場によるものです。
スムーズな設置や解体が可能な反面、足場を設置解体する際に、ハンマーの音が気になるというデメリットもあります。
ただ、利便性の高さなどから、多くの住宅建設の場面で利用されている足場です。
まとめ
足場には様々な種類があります。
今回は、代表的な足場を5つ紹介しました。
もちろん、足場によっては、これら以外のものも存在し、次世代足場と呼ばれる足場も開発されています。
代表的な中でもくさび式足場が簡単に組むことができて、よく見かける最も身近な足場でしょう。