建設工事に欠かせない足場工事。
安定した足場を組むために必要なのが足場クランプです。
足場クランプはナットと一体になっていますが、ただ締めれば良いというわけではありません。
そこで今回は、足場クランプの締め付けトルクはどのくらいが適正なのか解説いたします。
足場クランプとは?
足場におけるクランプとは、足場のパイプを締め付ける金具のことです。
足場を組む際に使用される単管パイプをしっかりと固定するために使用され、
2本または3本の単管パイプに対して1つ使用します。
直交型クランプ
最も多くの使用されるクランプです。
2本の単管パイプを垂直に組み合わせる際に使用します。
直角を保つことができ、強度が強いのが特徴です。
自在型クランプ
直行型クランプだけでは強度が不足する場合に、補強のために使用されるクランプです。
3連クランプ
直交型または自在型に、
さらに1本の単管パイプをつなぎあわせるために使用します。
強度が足りない場合や、垂直の組み合わせだけでなく単管パイプを斜めに通したい場合に使用します。
クランプには、パイプを通す穴と締め付け用のナットが付いています。
このナットで締め付けることで、パイプが固定されます。
クランプは、使用回数が増えるほどナットによって
締め付けることが難しくなるなどの不具合が起こるため、充分注意して管理してください。
足場クランプの締め付けトルクとは?
トルクとは、締め付け力(ねじりの強さ)を表す言葉です。
ナットは、トルクが大きすぎると変形したり緩んでしまったり、様々な不具合が生じます。
逆にトルクが小さいと、しっかりと固定できずにパイプのバランスが崩れる原因となります。
適切なトルクの数値で締め付けることが重要となります。
足場クランプの締め付けトルクはどのくらいが適正?
足場クランプの締め付けトルクは250kg/cm~350kg/cmトルクが適当だとされています。
最近は鉄以外の素材で製造されたナットも見られます。
素材によってトルクの数値も変動しますので、必ず確認が必要です。
締め付ける際によく使用されるのは「ラチェットレンチ」と呼ばれる工具で、
特定の方向に向かって回転し、ナットを締め付けるのに適しています。
クランプを締め付ける場合、よく使用されるサイズが17×21のタイプで、
直交型、自在型、3連の各クランプ全てに使用することができ、非常に便利です。
ラチェットレンチを用いてナットを回す場合、深く差し込むことが重要です。
浅くはめて使用した場合、ナットが歪んだり正しく締め付けられない場合があります。
また、解体する際にクランプを外していくのですが、ハンマー等を用いて叩いて外した場合、
今後資材として使用することができなくなってしまいますので、
必ずラチェットレンチを使用し丁寧に解体しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
足場クランプは非常に使用頻度が高く、足場の安全性に大きく関わる資材ですので、
正しい使用方法を確認しておくことが重要です。
締め付けトルクは250kg/cm~350kg/cmが適正とされ、
それ以上でもそれ以下でも不具合が生じてしまいます。
ラチェットレンチの使用方法についても正しく理解しておくことが必要です。
ぜひ参考にしてみてください。