作業効率を高める足場は安全性を考えた組み方をしなければならない
安全や作業効率を高めるため、高所作業には足場を組む必要もあります。
その足場は組み方が決まっています。
安定・安全を確保する目的ですから、きちんとした組み立て方を知っておきましょう。
単管足場の場合
安全基準の規定をしっかり守ることが大切です。有資格者でなければ、簡単に設置作業はできません。
単管足場の安全基準をご存知でしょうか。足場と一口にいっても、本足場と1側足場(つり足場)という種類があります。
強風などによって簡単に倒れないように、建物に一定間隔で壁につなぎます。
また、高さ2m以上での作業においては、作業床の幅も決まっています。
先にあげたように有資格者が指揮を取るのですが、高さ5m以上の足場の組み立てであったり、
解体作業などを行う場合には技能講習修了者が携わることになります。
・単管パイプの足場
脚には、ベース金具を使用しますし、敷板や敷角、根がらみを設ける必要になります。
建地間の積載荷重にも限度がありますし、ときに鋼管を2本組とするケースもあります。
安全性を考慮し、鋼管の接合部であったり交差する部分は確実に接合や緊結しなければなりません。
また先にあげたように、風荷重の水平力によっては倒壊するリスクもありますから、
組み立て作業に関しては主任者が指示を出すことが命綱といった役割まで担います。
材料、工具、点検作業、さらには安全帯などの作業着に関する使用状況もチェックが入ります。
これだけ細かく規定されなければならないくらい、高所作業はリスクが高めだと言えるでしょう。
足場のステージの組み方や手順
組み立てるときには安全に配慮します。
軍手着用、資材を立てかける場所、保管場所についてもチェックします。
注意事項も職人間で共有します。
・敷板の設置
足場の沈下を防ぐために、地面の上には敷板や敷角を設置します。
次に、単管パイプを垂直に組み立てますが、これは作業するステージの大きさによって本数が異なります。
単管パイプ同士を直交クランプで組み、クランプの締め付けにはトルク値で均一に締めつけます。
枠組みが安定したら、平台受け、平台を取り付ます。
ぐらつきがないかチェックしましょう。
単管足場の組み立て
作業する現場の状況によって異なりますが、支柱と支柱を連結させる布材が必要になります。
これには理由もあり、合板のような長尺の敷板にベース止めした場合、
先にあげたように滑動防止、沈下防止効果が得られます。
また、足場の枠組みにとって大事な土台ですからしっかり設置しなければなりません。
単管パイプ同士はジョイント金具を用いて組み上げるのですが、標準値で均一に締めることを意識しましょう。
ちなみに、安全上の理由もあって、地上第一段目の足場板は2m以下でしか設置ができません。
また、建物からの距離、手すりの高さ、こうした細かな規定もあります。
しかし、ここを怠っては安全性に不安が残るため注意しましょう。
建物の外壁から足場を組んでいる単管までは「壁つなぎ」という固定になります。
さらに強固な固定とするためには、倒壊防止がなにより大事になりますから、
「筋交い」の設置も必要で、枠外へ斜め方向で補強するのが望ましいでしょう。
組み方ひとつひとつ、チェックを入れながら進めていくことにより強度が増します。
もちろん、規定に従うことにより、作業場の安全性を確保できますし、作業員の安心にも繋がります。
組み方は技術者がしっかり知識・技術を学んでいますが、指示の出し方によっても安全性は左右されますから、
ベテランの主任者を選びましょう。
また、解体作業も抜かりなく、ひとつひとつチェックしながら行います。
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2021.08.20